定年後の継続雇用求めNTT東を提訴 元社員10人
- 2008/4/21
- 裁判
NTT東日本を3月末で定年退職した元社員10人が21日、同社に対し、60歳定年後の継続雇用を認めないのは改正高年齢者雇用安定法に違反するとして、社員としての地位確認と今月以降の賃金支払いなどを求め東京地裁に提訴しました。
原告側によると、NTT東日本は01年、設備保守業務などを子会社に移管したのに伴い、技術系を中心とする51歳以上の社員に、子会社へ転籍して最長65歳まで働くか、本社に残り60歳で退職するかを選択させていたようです。転籍すると賃金が15~30%減り、本社に残っても従来とは別の業務になると説明されたとのことです。
高齢者の雇用確保の一方で、企業が競争を勝ち抜いていくためには総賃金の抑制が求められています。また、ポスト不足や役職定年という現実があります。もう企業は年功賃金や終身雇用を続けることができない状態です。今回の原告の人々は電電公社当時に就職し、今日のような民営企業での状況など予想していなかったことでしょう。生涯賃金を考えれば、まだ恵まれていた人たちだと思います。そんなことより、これまでの功績に対し、会社の仕打ちがあまりにも厳しかったことに怒っているような気がします。