崖の上のポニョ
- 2008/8/6
- ほのぼの
映画「崖の上のポニョ」を公開日の翌日に小2の末娘と見に行った。これまで私はスタジオジブリ作品をちゃんと見たことがなかった。テレビで放送された際に部分部分を見ることはあっても、全体をじっくりと見ることはなかった。
さて今回の新作についてだが、はっきり言って「よく分からない」映画だった。頭を使って合理的に考えようとすればするほど、論理的な合理性を見出すことができない。おそらくこれはこの作品に限らず、ジブリ作品に共通しているのではなかろうか、と思う。
まず、登場人物の設定が分からない。人間は分かる。主人公の少年とその母親、それに航海士の父親とこれらはすっきりしている。一方、海の中に住む魔法使いの男が何なのか分からない。そして後半に出てくる女神らしい存在も意味が分からない。そして何より、ポニョの存在が謎である。
ポニョは魚の子らしいが、途中から人間の形になる。人魚姫とピノキオが合体したようなストーリー構成である。ところで、この映画のテーマが果たしてなんだったのかは未だに分からない。娘は「面白かった」と言っているが、アニメーションとしての絵の動きが面白かったのかも知れないし、ポニョの動きが面白かったのかもしれない。それとも子ども達には何かしらのメッセージが届いたのだろうか?。
あの頭に残る主題歌は映画の最後に流れる。見終わった後、子ども達は口々に「面白かった」などと語っていたが、大人達の多くの顔には「?」のマークが付いていた。この程度なら、レンタルでよかったかな。
<初出:秀コラム 第1548話>