OLにっぽん

 とある商事会社の総務課の業務を中国の会社にアウトソーシングしようとするテレビドラマ。そこに当事者の様々な思惑がからまる。既にこの会社では人事と経理の業務を中国の会社にアウトソーシングしていて、一定の効果を得ている。そして今回、総務課の120にのぼる業務の80パーセントをアウトソーシングするにあたり、アウトソーシング予定先の中国の企業から優秀な二人の研修生が現れ、業務内容をマニュアル化していく。これに対し、既存の総務課のスタッフは自分たちの仕事がなくなる、と反発する。
 サラリーマンにとって、業務のマニュアル化というのは、なかなかややこしい。新たにその仕事を任される際に、きちんとマニュアルが用意されているケースは、私が経験した範囲では極めて少ない。ほとんどない。まず当事者は「そんなものマニュアルになんかできない」、「そんな定型業務ではない」と思っている。管理する側としてはマニュアル化したがるが、マニュアル化されてしまうと、その業務が誰にでもできそうに単純化されてしまう。しかし、サラリーマンとしては、マニュアルにない一味を実際には加えて業務を行っているもんだ。それなりのプロ意識があり、それがマニュアル化にブレーキを掛けているのだと思う。
 主演の観月あずさが演じる、神崎島子は総務課のエース的存在のOLである。かつての彼女が演じた、ナースの役どころとは大きく異なっている。そんな彼女が総務課から一人リストラ候補を決めるよう、部長から指示を受けるが、課員たちの事情に配慮し、それを決めることができない。それでいて、自分の不利益を省みずに周りの人々をかばっていく。
 番組の中で、中国人と日本人のギャップが、豆知識のように紹介される。「中国人は弁当なんか食べない(冷たいご飯を食べない)」、「中国人は謝罪なんかしない」、「中国人は寿退社なんかしない」、「中国人は結婚の前にまず家を買う」「中国人は割り勘なんかしない」。しかし、こんなギャップがあろうと、マニュアル化さえされてしまうと、業務のアウトソーシングが可能になるところに時代の流れを感じる。中国は豊かになったと言われるようになったが、それは一部の人のことらしい。優秀で安価な労働力はまだまだあるらしい。企業が世界を舞台に戦っていく上で、このようなアウトソーシング話はますます卑近なものになっていくだろうと、この番組を見ながら予感した。
<初出:秀コラム 第1596話>

関連記事

仕事系

  1. 同窓会サイト
    同窓会のホームページなら「同窓会サイト」。同窓会幹事のIT屋が作っている、同窓会ホームページ…
  2. 議員サイト
    サイトを見る有権者の立場からわかりやすく、検索にも強い、まさに最強の議員サイトを販売していま…
  3. サイトを見る有権者の立場からわかりやすく、検索にも強い、まさに最強の議員サイトを販売していま…

今日は この曲を聴きながら~ 80's

「DOWN TOWN」 SugarBabe

「DOWN TOWN」 SugarBabe

土曜日の夜、「オレたちひょうきん族」を見終えて、EPOの「DOWN TOWN」を聴きながら、「良い曲だなあ~!」と思ってからしばらく経ったある日、ラジオで山下達郎のライブ録音の放送がありました。 その時までの彼のヒット曲 […]

「唇よ、熱く君を語れ」 渡辺真知子

「唇よ、熱く君を語れ」 渡辺真知子

80年代を懐かしむサイト(https://80s-wonderland.club/)を作る過程で、80年代の化粧品のCMソングをまとめてみました。 詳しくは【ここ】をクリック 1980年春のキャンペーンソングは、 資生堂 […]

「君は天然色」 大滝詠一 再び

「君は天然色」 大滝詠一 再び

今年(2021年)は「A LONG VACATION」の発売から40周年ということで、記念盤のリリースとかもありましたが、とりあえず私は愚直に、最初のアナログ盤ジャケットを眺めながらこの原稿を書いています。 就職で家を離 […]

「NO END SUMMER」 角松敏生

「NO END SUMMER」 角松敏生

全国的に梅雨も明け、今年も夏本番となりました。 コロナ禍ながら、オリンピックで熱い夏になるのでしょうか? (オリンピックは明日開会式です) さて、 この季節に、80年代に自分がよく聴いていた曲となると角松敏生でした。 大 […]

「時の流れに身をまかせ」 テレサ・テン

「時の流れに身をまかせ」 テレサ・テン

「ハード・オフ」で、中古のブルーレイドライブ付きのビデオレコーダーを買いました。 ジャンク品ながら、ブルーレイ、DVDともに再生できた、とのメモが付いていて、実際に何ら問題なく使えています。 実はこのレコーダー、同じもの […]

ページ上部へ戻る