バック・トゥ・ザ・フューチャーのタブ
- 2009/3/9
- 洋画
たまには洋画の話題も載せようかと思い、過去に自分が書いた文章から、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に関する記述があったので紹介します。
<秀コラム 第30話 ~1999/5/25~ より抜粋>
シェアとしては微々たるものだろうが、コカコーラ以外にもコーラは存在する。ファーストフーズの「ファースト・キッチン」で販売しているのはサントリーコーラである。20年近く前にはビートたけしが「JOLT Cola」のCMをやっていた。カフェイン2倍というのが売りだった。大手スーパーではオリジナルブランドでの輸入販売の例もある。「クリスタルコーラ」とか「ホワイトコーラ」という名前で、一見サイダーであるが味はコーラというものもかつては存在した。そう言えば、コカコーラボトラーズが80年代の終わり頃に「タブ」という名で無色透明なコーラを販売していた。その後なくなったところを見るとあまり評判が良くなったのだろう。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の第1作は’85年に公開されている。主人公が30年前の父親を追いかけ、市民ホール前のファーストフーズ店に入ったシーンを思い出して欲しい。店員に「何にしますか?」と聞かれ、「タブ」と答える。無色透明のコーラのことである。しかし、’55年のアメリカに「タブ」は存在しない。また、タブとは「勘定書、伝票」という意味でもある。ここで店員は「何も頼んでいないのに伝票は出せない」というような返答をする。この映画が日本で公開された当時、国内では「タブ」はまだ発売されていなかった。おそらくこのシーンのやりとりの面白さについて理解できた日本人はほとんどいなかっただろう。