電子書籍第4巻 ~まえがき~より

 相談事や悩み事には「本を読みなさい」と言うのが、多くの場合の最善解だと私は思っている。それにしても困ったことに、世には多くの本が存在している。できるだけ大きめの本屋に行って、今の自分に最も相応しい本を探してみようにも、なかなかそれを見つけ出すことは難しい。ひょっとしたらもっと自分に相応しい本が存在するかもしれないが、たまたまその本屋に並んでいない可能性もある。

 中には、「本なら読んでいる」と言う人もいるが、まだ答えが得られていないとすれば、まだ読む量が足りないか、読み方が悪いか、または読むだけで何の行動も起こしていないのだろう。頭の中で理解できてもそれだけでは何の役にも立たない。学生時分の勉強はテストなどで覚えたり理解したことを試す機会があったので、理解することも目的ではあった。しかし、通常の社会生活では、資格取得などを除き、テストで習得したことを自動的に試される機会はない。自らそのような機会を作って行動しないと意味が無い。

 今の自分に求められている内容が一冊の本で全て解決できるはずなどない。解決できたとしたら、そのくらいの深刻度だったということで、めでたい人だったと言えよう。文量に関して言えば、ざっと一〇〇冊くらい読む覚悟が必要だと思う。それでもダメならさらに一〇〇冊。一冊の本がそのまままるごと有効であることは、まずありえない。役に立つことが本の中に一つか二つだけということも珍しくない。中には読んだ時間が無駄だったと思うような本もある。けどそれも大事なことなんだと思う。

 手っ取り早く、「どの本を読めば良い?」と聞かれても、教えることは難しい。いくつか教えてあげることはできても、やっぱり自分で探し出すことに意味がある。たくさんの本を読むことで次第に選択眼も磨かれていくことだろう。本の中で、本当に本を読んで参考になるのがほんの数ページだとして、それがたまって本一冊分くらいになった頃、ようやく私の場合は「問題が解決した」と言うか、「何でそんなことが問題だったんだろう?」という気分になった。

 日々本は出版されて、終わりがない。本来忙しいであろう成功者の方がたくさんの本を読んでいる。私も世の人々の何らかの役に立つ文章を書きたいと思いながら、毎度駄文で恐縮だがお付き合い願いたい。それでも全部読むと何かが違って見えるかもよ。

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